たかがおならが侮れぬ

 


人間の腸内から出るガス、まあ俗に言うおならだが。
この成分というのもバカに出来なくって。

おならとは食事の際に取り込んでしまった空気と二酸化炭素、
そして腸内細菌の発酵や腐敗によって出たガスである。
おならを我慢すると、そのガスの一部は口の方に逆流してげっぷに
なったりもするので、ある意味おならもげっぷも同じといえる。

このおなら、ある条件下では燃やすことが可能である。
通常は二酸化炭素濃度が高いためおならは燃えない。
しかし、二酸化炭素を除いてやれば燃える。

簡単なやり方としては風呂に入ったときにおならして、
そこに火を近づければいい。
実際やって怪我しても責任は取れないので念のため。

このおならの可燃成分はメタンガスである。
人間に限らず、多くの動物の体内でメタンガスが発生する
ことがわかっている。
特に牛の体内では非常に多くのメタンガスが発生する。

地球上で産生されるメタンガスの実に13%もが牛の
おならやげっぷ由来だということが知られている。
近年では牛のおならやげっぷからメタンガスを除去する
研究が進められたりしている。

そんな大げさなと思うかもしれないが、メタンガスは
地球温暖化の一因であることが知られており、その温室効果は
二酸化炭素の20倍であるということである。

かつて生物が発生させたメタンガスによる温暖化の結果、
環境が激変したことが明らかになっている。
メタン産生細菌が温暖化を引き起こし、その温暖化によって
海流が激変し、今度は逆に寒冷化が引き起こされ多くの生物が
絶滅
したという。

しかし何故牛なのか。
牛以外にも草食動物はたくさんいるわけだけど。

まず数が多いという点。
人間が大量に飼っているから牛がたくさんいる。
世界中で13億頭以上存在するのだから。
次にそこそこ体が大きい点。
大きくなければ量も出ないわけで。

そしてその胃の構造である。
牛には4つの胃が存在している。
繊維質、セルロースの多く含まれている牧草を食べるため、
まずあらく噛み砕き第一の胃に送り込む。

胃で消化液と混ぜ込んだ後再び口に送り込む反芻を行う。
そしてその後、第二、第三の胃に送り込み、第四の胃で
微生物によるセルロースの分解を行う。

実は牛に限らず多くの草食動物などはセルロース分解酵素を
持っていない。そのためセルロース分解酵素を持つ腸内細菌の
働きを借りる
のである。シロアリなども同様だ。

カタツムリやナメクジなどはセルロース分解酵素を持っている。

さてこの腸内細菌のおかげで牛は生活できるのだが、この際に
大量のメタンガスを発生させてしまう。
その結果地球環境規模の量のメタンガスを排出してしまうのだ。

草食動物でも奇蹄目のウマなどでは腸が長く、ウサギ等では
盲腸が発達しているなどさまざまである。
人間の場合も植物食の人の方が腸が長いことが知られている。

たかがげっぷが地球環境をどうこうするってのはイヤだなぁ。
…たかがげっぷやおならで人間関係ってまずくなるよなぁ。

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